こんにちは。いたみけいこ(@keiko_itami)です。
色彩検定1級2次の基礎知識について解説をしています。
前項では1級2次試験(PCCS)で配色を組み立てていく際の大事な2つの軸についてご説明しました。
【1】色相を手がかりにして配色を考える
【2】トーンを手がかりにして配色を考える
【2】トーンを手がかりにして配色を考える
でしたよね。
前回は
でしたので、
今回は
【2】トーンを手がかりにして配色を考える
についてもう少し詳しくご説明します。
トーンを手がかりにして配色を考える
普段配色を考えるときには
「赤と青の組み合わせ」
や
「黄色と緑の組み合わせ」
や
「黄色と緑の組み合わせ」
といった具合に色相から色を考えがちです。
しかし色相が同じでもトーンの選び方が変わると、配色のイメージが一新されることがあります。
色相が同じでも離れたトーンで配色を考えれば、明度と彩度に差を出すことができ、
まとめた配色にすることもできますし、
逆にトーンを揃えると色相差があっても共通のイメージ(トーンイメージ)が感じられる配色となります。
覚えるのは3パターンだけ
トーンを手がかりとした配色は、大きくみればたった3パターンしかありません。
特徴を一読すれば頭に入ると思います。
・同一トーン配色
・類似トーン配色
・対照トーン配色
・類似トーン配色
・対照トーン配色
です。
ひとつずつ説明します。
同一トーン配色
V2とV8の組み合わせや
p2とp18の組み合わせのように、
同じ略記号の色を組み合わせた配色を
同一トーン配色といいます
類似トーン配色
トーンの区分図で隣り合う位置(縦、横、斜め)にあるトーンの色を組み合わせた配色を
類似トーン配色といいます。
類似トーン配色は3パターンに分類できます。
・縦方向に隣り合って並んだトーン
・横方向に隣り合って並んだトーン
・斜め方向に隣り合って並んだトーン
・横方向に隣り合って並んだトーン
・斜め方向に隣り合って並んだトーン
です。
ひとつずつ見ていきましょう。
縦方向に隣り合って並んだトーン 明度軸の方向に沿って隣り合ったトーンの関係。 彩度が等しく、やや明度差がある配色。 |
横方向に隣り合って並んだトーン
彩度軸の方向に沿って隣り合ったトーンの関係。
近似した色相の配色の場合には、明度差が小さく、やや彩度差がある配色になります。
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斜め方向に隣り合って並んだトーン
明度軸の方向も彩度軸の方向もやや異なった位置にあるトーンの関係。
近似した配色の場合には、明度も彩度もやや差がある配色となります。
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縦、横、斜めのパターンにより共通する部分が違いますが、いずれの場合でも明度や彩度に共通性があり、
二つのトーンの間の共通したイメージが強調されるので、まとまりやすい配色となります。
対照トーン配色
トーンの区分図で距離が大きく離れたトーンの組み合わせを
対照トーン配色といいます。
対照トーン配色は以下の2パターンがあります。
・明度が対照的なトーン
・彩度が対照的なトーン
・彩度が対照的なトーン
です。
ひとつずつ見ていきましょう。
明度が対照的なトーン
比較的高明度域の明清色のトーン(p、lt、b)と
比較的低明度域の暗清色のトーン(dkg、dk、dp)を
組み合わせた配色のこと。
※ここでの明度域はトーン区分図上のものであるため、厳密には色相によって明度の定義をはずれるものもあります。
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彩度が対照的なトーン
高彩度のトーン(v、b、s、dp)と
低彩度のトーン(p、ltg、g、dkg)を
組み合わせた配色のこと。
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その他注意点
pとdpのように、明度も彩度も大きく離れているトーンは
明度に関しても彩度に関しても対照的な対照トーン
となります。
対照トーンの組み合わせは、トーンイメージのワードでも
(明るい)b←→dk(暗い)
(浅い)lt←→dp(深い)
(柔らかな)sf←→dkg(固い)
と対義語となります。
なお、トーン区分図の中央付近に位置し、どのトーンとも大きく離れることのない
sfとdでは対照トーンで配色を作ることはできません。
以上がトーンを手がかりにして配色の考え方です。
次回は色彩検定1級2次試験における配色技法についてです。
色彩検定1級2次の基礎知識(10)〜配色理論(4)色彩検定1級2次における配色技法(1)〜
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